FF13 クリアしたのでネタバレなしで感想書いてみる

FF13についてちょっと語ってみたいと思います。せっかくのこれだけの作品が触れられないまま時代に流されてしまうのも確かにもったいない話だとふちけん個人としても思うところではあるので。
FF出たんだし安くなってるしみんなPS3買おうぜ! 確かにゲーム少ないけどWiiやXBOX360よりはマシだと思うよ今後は!!

(この文書は12/27時点・ゲーム初回クリア・サブイベントはほぼ未消化の状態で執筆されています)

0.書いた人はこんな人

・FFシリーズなどで「やり込みプレイ」と呼ばれるものを行い、レポートとして公開してる人
(代表作:FF10 スフィア盤未使用ノーセーブクリア

・FFシリーズのナンバリングタイトル(本編)はオンラインの11を除き10-2含め全てクリア済

・今年(2009年)のゲームプレイ本数はコンシューマーソフト(PS3/PSP/XBOX360/DS)が13本。
 PS3やXBOX360ではダウンロード専用ソフトもいくつかやってます。加えてPCの美少女ゲーム(いわゆるエロゲー)が8本。

・プレーするジャンルとしてはエロゲー/ギャルゲーとシューティング(非FPS)が主な守備範囲
 エロゲのリメイク作を買うためにPS3(ティアーズ・トゥ・ティアラ)とXBOX360(11eyes CrossOver)の本体買っちゃった残念な人。RPGに関しては昔から大手メーカーに偏ってプレーする傾向が強く、近年はほぼFFしかやってない。

・ヘビーかライトかで言えばヘビー寄りだとは思いますが、それ以前に最近あまりゲームやっていない気がします。
 はまるゲームがあったらとことん突き詰めるディープ型ってことにして下さい。

・FF13のキャラではヴァニラがお気に入りです。バトル時の性能的な意味でも、性的な意味でも
 過去のシリーズではFF6ではティナ、7がエアリス、8がキスティス、10がリュック、10-2がパイン。
 女性キャラばっかりですが。男の子だもの、仕方ないよね。
 加えて気に入ったキャラをやりこみで主戦力に据えるパターンが多いです。8のキスティスだけはジャンクション無しの時の高性能っぷりから惚れたという逆パターン。

1.バトルについて

プレーし終えてほぼバトルの印象しか残らなかったので、その部分を少し掘り下げて書いてみたいと思います。
今回のバトルはスゴイデスヨ? 自分の中では " FFシリーズ最高峰 " といっても過言ではありません。凄くお気に入りです。
今までにないステキ体験が出来るので、二の足を踏んでいる方々にもこのためだけでもFF13をやって欲しいと強く思うところです。

それまで積み上げてみた物を全てぶち壊してでも新しいものにどんどん挑戦していく印象が強いFFシリーズですが、今作(のバトル)に関して言えば完全に新規の要素は驚くほど少ないです。例を挙げてみましょう。

クリスタリウム:従来のレベルシステムとは異なる成長システム。FF10のスフィア盤の改良版と言える
ロール:過去作でいうジョブシステム。FF3、5、10-2
オプティマ:戦闘中にロールの切り替えが出来る。戦闘中のジョブチェンジはFF10-2初出
チェーンとブレイク:攻撃を繋ぐとダメージが増加するのはFF10-2から(ブレイクは今回初出)
召喚獣:召喚獣が単独で戦うか召喚主と共闘するかの違いはあるが、FF10が近い

バトルを構成する主要なものではこんなところ。FF10-2がそれまでのシリーズから少し変化したアクティムタイムバトル(以下ATB)を採用していましたが、今回はその更なる進化形と見て良いでしょう。10-2からの流れを汲む部分が多いのも頷けます。
操作キャラ以外の2人がAIで動くぐらいでしょうか。新しい要素と言える部分は。
その部分もロール及びオプティマによる役割分担も含め、オート化という意味ではFF12のガンビットからの流れが見えます。

今回のバトルが凄いところは先述の要素毎の良くなかった部分を改良した上で見事に融合させることに成功している点です。
結果FF13のバトルは「新時代ATB」と呼んでも決して誇張ではない、新しい世界を見せてくれました。
新しくないのに新しい。FFテイストは確かに根付いていたのだなと思わされたものです。

改良点について少し書いてみます。
・FF10のスフィア盤はところどころ分岐はあるものの、キャラ毎にほぼ成長ルートは固定。
 加えてスフィア盤は全キャラ同じものを使うため、極まってくると全員同じステータスになる。
→今回
 ロール毎にクリスタリウムがあるため、3つあるロールをどのように育てていくかという幅がある。特定のロールだけ育てるか、均等に攻めるか。能力値重視でいくか、目的のアビリティまで一直線に突き進むか。
 更に同じロールでもキャラ毎に能力値上昇やアビリティ取得の配置状況は全く異なるため、キャラ毎の個性もしっかり保たれている(ライトニングは万能、ファングは物理攻撃特化、ヴァニラは魔法メイン、ホープはどう頑張ってもHPが低いetc)

成長させる手間が面倒っちい点だけはどうしても残ってますが、どのように割り振るかというのを考えるだけでも面白いのでこれはありだと思います。ジョブチェンジがシステムの中にあるゲームでキャラ毎の戦闘能力的な特徴もきっちり作られているというのも珍しい例だと思われます。無論既存の作品の中でもキャラ毎のステータス差はあるにはあったのですがここまで明確ではなかった。

・FF10-2のチェイン。特定の攻撃の組み合わせ(クイックトリガー×3など)で敵の攻撃を封じ続ける事が出来るなどハメが一部に存在した。
→今回
意図して敵の攻撃を止めるのは難しく、ハメらしいハメはほぼ無理だと思われる。
ただしチェーンゲージを溜めきった後のブレイク状態では別。特定の攻撃で相手を空中に打ち上げた後はタイミング良く攻撃を繋ぐ事で敵に行動させずに大ダメージを与える事が可能。ブレイク状態は一定時間で解除され、打ち上げ後の空中コンボは味方AIとうまく連携する必要もあるため、ちゃんと考えて動く必要がある。

この新要素である「ブレイク」もFF13のバトルを面白くした要因の1つ。
攻撃を続けているとチェインゲージが蓄積され徐々にダメージが増加していき、一定値を越えると「ブレイク状態」となり防御力低下・攻撃を繋げやすい空中コンボが可能になるなど有利になる要素が付与されるというものだが、
これも敵毎にブレイクのしやすさを設けたり、ブレイク前は一切攻撃が通じない、ブレイク後は敵が動けなくなるなどといった敵毎の特徴付けが計られているのは素晴らしい。

そして何よりFF13のバトルが展開が物凄く早い! それはもうびっくりするほど早いです。
最初のうちは何をやっていいのか分からないぐらい。初めはなんで戦闘中1人しか操作出来ないのかと不満でしたが、その理由もすぐ分かりました。3人分のコマンドなんて入れてたら今回のバトルのテンポではとても入力が追いつかないのです。
既存の作品のバトルではいくらアクティブタイムバトルだとは言え、3人なら3人、5人なら5人分のコマンド入力を行う必要があり、その分の「間」が用意されていました。なのでバトルの展開に対して思考が追いつかないというのは少なくとも私はほぼありませんでした。
でも今回は違います。1秒1秒刻々と戦況が変化し、ちょっとした操作ミスやためらいで瞬殺されるなんて日常茶飯事。死に覚えゲーといっても過言ではないくらい難易度は高く設定されており、とにかく歯ごたえがあります。その分全滅してもセーブデータからの再開ではなくすぐその場でリスタート出来るようになっており、ムービースキップもあるため極端にストレスを感じる事もありません。
戦闘終了毎にHPやステータス異常が完全回復するのも「全ての戦闘を全力で戦え」という事なんだと思います。道中の雑魚戦1つを取っても楽な戦闘というのはあまり配置されていません。その分戦闘1回で得られるCP(クリスタリウムの成長に必要なポイント)も大きめで、バトルそのものの面白さも手伝い、レベル上げの作業が大嫌いな私でもストーリー進行に必要な稼ぎ作業がぎりぎりストレスにならない範囲内でした。
とにかくバトルをとことん楽しめるように各々の要素が調整されているものだと思います。

問題はこういった面白さが感じられるようになるのにある程度、いや「かなり」ゲームを進める必要がある点。
バトル要素が全て解放されてパーティーを自由に組めるようになるのは全13章あるストーリーの中で9章まで進んでやっとです。私の場合でゲーム開始から18時間を要しています。
ストーリー的にもフィールドに出られるようになるのは11章に入ってから。10章まではオープニングというかなり意味が分からないゲーム構成です。Webのあらゆるところで「最初の20時間を過ぎれば面白くなる」といわれるのもバトル的にもストーリー的にもようやく動き出すのがこのあたりからになるためなのです。

ストーリー的な部分についてはもうこれは耐えてくれという他ありません。なんでこんな構成になってしまっているのか理解に苦しみます。どうして誰も止めなかったのか。本当にこれで面白いと思ったのか。
バトルに関しても楽しくなってくるのは後の方にどうしてもなってくるのですが、難易度的な面で言えば救済措置はちゃんとあります。まずはAIで動く他キャラがかなり優秀である事。各ロール毎にヒーラーなら回復、アタッカーなら攻撃と与えられた役目をAI毎に定められたルーチンの通り正確無比に実行してくれます。たくさん戦闘をこなしたりライブラを使用する事で得られた敵データをきちんと参照して動いてくれるので、弱点属性を突いたり耐性のあるステータス異常へのアタックは避けるなど的確な動きを見せてくれます。決まり切った動きしかしないので融通が利かない部分は多少あるのですが、そこはプレイヤーが操作出来るリーダーキャラでフォローしてあげれば良いのです。
プレイヤーが操作するリーダーについてもロール毎のオートコマンドが用意されています。例えばヒーラーであれば「ケアル」「エスナ」「レイズ」といったアビリティから使用する物を1〜5つ組み合わせてコマンド入力するという行程が必要になるのですが、オートコマンドでは
 「ヴァニラのHPが大きく減ってるからケアルア3回とケアル1回をヴァニラに使って一気に回復させるよ」
 「ファングが毒とスロウ状態になってるからエスナ2回で治療しちゃうよ」
 「パーティー全体がちょっとHPやばめだからケアルラ2回で全体回復するよ」
といった具合にその場の状況に合わせて的確なアビリティの組み合わせをセットしてくれるのです。実のところこのオートも決してベストの組み合わせとは言えず一定の法則に基づいて選ばれているだけでプレイヤーが手動選択した方が良いという状況もあるのですが、ベストではないとは言ってもかなりベターな組み合わせではあるので、パーティーが十分に成長していればオートコマンドだけで十分戦えるように作られているのです。
「戦闘が○ボタン連打で終わる」という評価が一部にあるのも「パーティーが成長しきっているのでオートコマンドだけで勝ててしまうので手動操作を行おうとしない」もしくは「手動操作を行うだけのプレイヤースキルがない」といったところでは無いでしょうか。FF13は決して簡単ではありません。むしろFFシリーズの中ではかなりの高難度に位置します。人生を賭けないといけないFF11の次に厳しいのではないでしょうか。
ですが、プレイヤーが戦闘に慣れてきて的確なコマンド入力が出来るようになったらオートが要らないかというとそうでもありません。例えばケアルラ2回がけが欲しい状況でオートを選択するとケアルラ2回がセットされるということが分かっていれば、オート選んだ方がコマンド入力時間が短縮出来ます。オートには複数のコマンド入力を一瞬でセットしてくれるというメリットもあり、この入力時間のわずかな差が死を分かつ可能性があります。ほんとつくづくよく出来たシステムです。


非常に長々と書いてきた上にまだまだ他にも触れたい部分はあるのですが、ひとまずはこのあたりで筆を納めたいと思います。
言いたい事は冒頭にも述べたように1つ  「バトルが凄いからみんなFF13買おうぜ!PS3買おうぜ!!」



更新履歴

2009/12/27:初版公開




amazonさん

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